#0069 36(サブロク)協定について
2009/03/10
『時間外・休日労働に関する協定届』は提出していますか?先日、何気なくインターネットの記事に目を通していたところ「残業代の未払い」という記事が目に飛び込んできました。
いつも新聞では「残業代の未払い」が注目されがちですが、実際に法定労働時間(通常は1日8時間、1週40時間)を超えて労働をさせるには、労働基準監督署への届け出が必ず必要だということをご存知ですか?
この労働基準監督署に届け出なければならない書類は「時間外・休日労働に関する協定届」という名称で労働基準法第36条の協定に基づき提出します。
労働基準法の第36条では「法定労働時間を超える時間外労働、法定休日に休日労働をさせる場合は、労働者の過半数で組織する労働組合か、それがない場合は労働者の過半数を代表する者と労使協定を締結し、事前に所轄労働基準監督署長に届け出をしなければならない」とされ、俗に、「36(サブロク)協定」と呼ばれています。
つまり、労働基準法ではその条から名称が付くほどこの協定は重要視されており、この協定を結ばなかったり、「時間外・休日労働に関する協定届」を出さないで労働者に時間外労働をさせたりすると、「6ヶ月以下の懲役又は30万円以下の罰金」が科せられることになります。
実際に労働基準監督署が事業所の調査を行う際には、必ず「36(サブロク)協定」を結び「時間外・休日労働に関する協定届」の届け出を行っているか否かの確認を行い、もし届け出をしていなかった場合には「是正勧告書」が労働基準監督署から出されます。
「時間外・休日労働に関する協定届」は用紙1枚だけの届出書類ですが、実はこのように大変重みのある書類として位置づけられています。
また、「36(サブロク)協定」の有効期間は労働協約による場合を除いては通常1年間とすることが望ましいとされ、労働基準監督署も1年間と指導しています。
法定労働時間を超えて労働を行う際には、事前にこの「時間外・休日労働に関する協定届」を出しているか、又「36(サブロク)協定」の有効期間は切れていないかきちんと確認しましょう!
税理士法人 さくら総合会計 (労務部)