#0032 原油にまつわる税金のお話。
2007/12/18
連日ニュースや新聞などを賑わせている『原油価格の高騰』について、みなさまはどう感じていらっしゃいますでしょうか。暖房機器の使用が多くなる季節となり、またウインタースポーツをされる方であれば、なおのこと家計に大打撃となるとお考えのことと思います。そこで今回は原油、特にガソリンにまつわる税金のお話をご紹介いたします。
・ガソリン
ガソリンには本体価格の中に揮発油税、地方道路税という2つの国税が含まれています(厳密にはこの他に原油関税、石油税がありますが省略いたします)。1リットルあたりにすると、揮発油税48.6円、地方道路税5.2円が含まれています。
揮発油税とは、製造所から移出される又は保税地域から引き取られる揮発油に対して課される税金であり、道路特定財源として道路の維持・整備に充てられます。
地方道路税は、国が地方自治体に対し、道路建設の財源を譲与することを目的に揮発油に課す税金であり、目的税の一つです。
これら2つの税は総称してガソリン税と呼ばれます。ガソリン1リットルを購入すると53.8円の税金が掛かることになります。
しかし、領収書をご覧になってください。これら税にさらに消費税が課されていませんか?
そうです、二重課税されているのです。
このようにガソリンには多くの税金が含まれているのです。
さらに軽油、灯油に関してもみてみましょう。
・軽油
軽油にはガソリン同様、軽油引取税という地方税が含まれています。1リットルあたり32.1円含まれており、目的税の一つです。
消費税に関しては、軽油はガソリンとは異なり軽油原価に課税されますが、軽油取引税には課税されません。
・灯油
灯油には、ガソリンや軽油に含まれる類の税は含まれていません(原油関税、石油税は輸入した時点で課税されています)。購入した際に支払う消費税のみです。
ちなみに、軽油に課税される税金を逃れることを目的として、軽油に灯油などを混ぜて、軽油と称して販売・使用する軽油、いわゆる不正軽油は脱税行為となり厳しく罰せられます。
なお、北海道経済産業局より『2007灯油節約のツボ』(無料)なるものが発行されています。
12月に入り寒さが一層厳しくなってきたこの季節、家計のため、地球環境のため、一度ご覧になってはいかがでしょうか。
北海道経済産業局HP
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http://www.hkd.meti.go.jp/
税理士法人 道央会計事務所(監査部)"