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コラムレター

#0212 相続登記の義務化について
2022/10/13
民法・不動産登記法の改正により、これまで任意であった不動産(土地・建物)の相続登記が令和6年4月1日より義務化されます。
相続登記とは土地や建物の所有者が亡くなった際にその土地や建物の名義を亡くなった方(被相続人)から遺産を引き継いだ方(相続人)へ相続により名義変更する手続きのことです。
現在は相続登記には義務がないため、所有者が亡くなってもすぐに相続登記を行わない場合もあり、不動産登記簿により所有者が判明しない、判明してもその所在が不明で連絡がつかない等の所有者不明土地が増加し、不動産の取引や復旧・復興事業、公共事業の用地取得がスムーズに行えなくなる等、社会問題となっています。
この問題を解消するため、令和3年4月21日、「民法等の一部を改正する法律」及び「相続等により取得した土地所有権の国庫への帰属に関する法律」が成立し、所有者不明土地等の発生予防と利用の円滑化の両面から、見直しが図られることとなりました。

【申請期限及び罰則について】
相続(遺言も含む)によって不動産を取得した相続人は、その所有権の取得を知った日から3年以内に相続登記の申請をしなければならないこととされました。
また、遺産分割が成立した際には、不動産を取得した相続人は、遺産分割が成立した日から3年以内に、その内容を踏まえた相続登記の申請をしなければなりません。
正当な理由がなく申請を怠った場合には10万円以下の過料の対象となります。

【相続人申告登記の新設】
遺産分割協議が長引く場合等に、より簡易に相続登記の申請義務を履行することができる「相続人申告登記」という制度が新設されます。
①登記簿上の所有者について相続が開始したこと
②自らがその相続人であることを登記官に申し出ることで、相続登記の申請義務を履行することができます。

上記以外にも、この度の改正により所有不動産記録証明制度や住所等の変更登記の申請義務化等が令和8年4月までに施行されることになりました。

詳細につきましては、法務省の下記ホームページをご参照ください。


【法務省民事局】
・あなたと家族をつなぐ相続登記 ~相続登記・遺産分割を進めましょう~

https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00435.html


税理士法人さくら総合会計 総務部 田村 優佳