コラムレター

2014/1/24 #0139 交際費課税制度の改正と歴史

 昨年12月に平成26年度の税制改正大綱が閣議決定され、前年度に続き、交際費に関する改正も盛り込まれました。現行、全額損金不算入であった大企業の飲食費についても、50%が損金算入可能となる案が提出されています。
 現行の制度と比較してみましょう。

平成25年度税制改正
 (平成25年4月1日から平成26年3月31日までの間に開始する事業年度において適用)
 大法人資本金1億円超
  交際費等の額=損金不算入額
 中小法人資本金1億円以下
  定額控除限度額800万円に達するまでの金額全額が損金算入可能(中小法人に係る特例)

平成26年度改正案
 全ての法人新設
  飲食のために支出する費用の額の50%が損金算入可能
 中小法人資本金1億円以下
  上記中小法人に係る特例2年延長)との選択適用が可能
 ※一人当たり5,000円以下の飲食費等は、現行通り損金算入可能

 この交際費課税制度は、交際費に該当する費用のうち一部、もしくは全額を損金不算入とすることで法人の所得金額を増加させる制度で、昭和29年度の税制改正により導入されたものです。

 当時の制度では、資本金500万円以上の法人に限り、交際費の額のうち一定限度額を超えるものについては損金に算入されないとされていたので、資本金が少額な企業に関しては、この交際費課税は適用されていませんでした。

 しかし、昭和36年度税制改正において資本金による適用の有無が撤廃されたことで、すべての企業が交際費課税制度の対象となりました。

 その後の改正で資本金額に応じての定額控除限度額の区分や、限度額内における10%(もしくは20%)課税が導入されていき、現行の制度は平成18年改正で制定されました。

 交際費課税制度は、その時代背景により幾度となく改正されてきました。
今回の改正は、
 中小法人は、大法人と比べ販売促進手段が限られている。
 交際費等は中小法人の事業活動に不可欠な経費である。
 飲食のための支出は、消費の拡大を通じた経済の活性化を図ることが可能である
として、行われています。

税理士法人 さくら総合会計 監査部 井上 優
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