コラムレター

2011/12/13 #0124 会社評価について

  最近、M&Aの話題といえば、オリンパスの話題が真っ先に話題に上ります。この件では、含み損の隠蔽などの財務的な面の違法性が問題となっているとともに、会社買収に関係する買収価格の妥当性が問題となっているようです。
M&Aにおける買収価額は、当事者間の交渉により着地した金額となりますが、通常その判断基準とするため、あるいは判断が妥当であったことを根拠づけるために「企業評価書」「株主価値算定評価書」などといわれる評価書を当事者とは利害関係のない外部機関が作成することが通常です。
この評価書で、対象会社の評価を行うわけですが、その評価法は主に以下のように区分されます。

  1.インカムアプローチ・・・将来生み出す利益や現金等に着目して評価する方法
                  (代表的な評価手法:DCF法)
  2.マーケットアプローチ・・・類似した会社の市場株価に着目して評価する方法
                  (代表的な評価手法:類似会社比準法)
  3.コストアプローチ・・・資産や負債に着目し、帳簿価格あるいは時価に着目して評価する方法
                  (代表的な評価手法:時価純資産価額法)


  どの評価法を選択するかあるいは組み合わせるかについては該当会社の状況、評価目的次第ではありますが、上場会社のリリースを見ると上場会社が未公開会社を買収することを目的としている場合には、インカムアプローチ(DCF法)と他の評価法を組み合わせる手法が採用されることが多い印象があります。インカムアプローチはあくまで「将来」の利益や現金が計算の基準となっていることからその将来の計画を作成したのは誰か?またその計画の信頼性については誰が責任を持つのか?ということに注意することが必要です。
オリンパスでは国内における三社(アルティス、ニューズラボ、ヒューマラボ)の買収の際には、依頼した外部機関はDCF法のみで評価を行ったようです(H23.10.19 リリースより)。

当社が手がける中小企業同士のM&Aにおいては、その事業計画の実現可能性が不透明であることが多いことから、DCF法のみの評価では、当事者の理解を得ることが難しく、時価純資産価額法(コストアプローチ)に営業権を加味した手法を採用することが通常です。その際には、DCF法は評価額の検証作業や補助的な役割で使用している状況です。

以前、ライブドアのときも思いましたがこういった事件性のあるニュースが登場するとM&Aが非常に身近な話題になるのは良いのですが、M&Aやその仲介会社にネガティブな印象が植え付けられそうで怖いものがあります。当社では、お客様の信頼に応えるべく誠心誠意業務にあたりますので安心してご相談下さい。

株式会社 さくら総合M&Aセンター 小野 徹
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