コラムレター

2011/11/22 #0121 平成23年度年末調整準備について

  そろそろ税務署から、”給与所得者の扶養控除等(異動)申告書”、”給与所得者の保険料控除申告書兼配偶者特別控除申告書”がお手元に届いてきている頃ではないでしょうか。
今回は平成23年分の年末調整の注意事項を踏まえながら必要書類の記入の説明、記載内容のポイントを再度確認していきたいと思います。


1.年末調整とは・・・

  給与所得から源泉徴収された所得税の過不足を年末に給与等から精算することで、日本においては源泉徴収義務者すなわち給与等の支払者が支払額に応じた税額を徴収し、国に納付することをいいます。


2.年末調整の提出書類

  (1)必要書類
   ア.扶養控除等(異動)申告書
   イ.保険料控除申告書兼配偶者特別控除申告書
   ウ.住宅借入金等特別控除申告書


  (2)添付書類
   ア.生命保険料控除証明書(生命保険会社等発行)
   イ.地震保険料控除証明書(損害保険会社等発行)
   ウ.国民年金保険料または国民年金基金の控除証明書(厚生労働省または国民年金基金発行)


【本年中途採用の方がいる場合】
  前職分の源泉徴収票(前勤務先事業所発行)

【住宅ローン控除の適用を受けている方(2年目以降)がいる場合】
  住宅借入金等特別控除証明書(税務署発行)
  住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書(金融機関発行)

以下、国税庁ホームページからも入手できます

扶養控除等(異動)申告書
http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/gensen/pdf/h24_01.pdf

保険料控除申告書兼配偶者特別控除申告書
http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/gensen/pdf/h23_05.pdf


3.扶養控除等(異動)申告書の注意事項

  (1)16歳未満の扶養親族がいる場合
  平成22年度税制改正により16歳未満の扶養親族に対する扶養控除は廃止されましたが、住民税に関しては平成23年度分までは扶養控除の適用があります。
  本年分の「扶養対象扶養親族」欄には扶養親族の記載はできませんが「住民税に関する事項」欄については記載が必要となります。

  (2)年の途中で出生や死亡などにより扶養親族に異動が生じた場合
  その年に出生した子供はその年の扶養親族になりますが、平成23年分からは上記の通り「住民税に関する事項」欄にのみ記載となります。
  死亡の場合は死亡した年の扶養親族として、扶養控除を受けることができます。

  (3)扶養親族の要件
  「生計を一にする」及び「合計所得金額が38万円以下」の要件が必要です。
  「生計を一にする」とは同居、別居を問いません。
  「生計を一にする」とは・・・
  勤務、修学、療養費等の都合上、別居していても、余暇には生活を共にすることが常であったり、常に生活費、学資金、療養費等の送金が行われている場合のこと
ただし、70歳以上の方や特別障害者の方を扶養している場合、同居、別居の違いにより控除額が異なるので注意が必要です。


4.保険料控除証明書兼配偶者特別控除申告書の注意事項

  (1)配偶者特別控除の注意点
  配偶者の合計所得金額が38万円超76万円未満の場合に適用があります。
たとえば、配偶者の収入がパート等の給与所得のみの場合、収入額が103万円超141万円未満の場合に適用があります。この場合は申告書の配偶者特別控除額の早見表を使って、控除額を算出します。
配偶者の合計所得金額が38万円以下の場合は配偶者控除の適用となります。

  (2)親族の負担すべき国民年金、生命保険料等を支払った場合
  本人が本人と生計を一にする親族の国民年金、生命保険料等を支払った場合は、本人の控除の対象になります。
  「社会保険料控除」欄、「生命保険料控除」欄にそれぞれ記載し、証明書を添付してもらって下さい。

  個人所得税のみに限定しますと、平成23年度税制改正では大きな改正はありませんでしたが、法案に盛り込まれていながら、平成23年度税制改正では見送り、継続審議されている以下3つの増税案や復興増税としての所得税率の一律アップ等、今後も増税へ向けた議論が進んでいくものと思われます。
  私どもの生活に直結してくる“所得税”の動向について今後も目が離せません。

  継続審議されている増税案

  (1)給与所得控除の見直し
  (2)勤続5年以内の法人役員等の退職金について、2分の1課税の廃止
  (3)成年扶養控除の見直し


税理士法人 さくら総合会計 監査部 松本 大
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