コラムレター

2011/3/9 #0114 「経営者の年齢と事業承継」

 帝国データバンクが毎年行っている「全国社長分析」が先日発表されました。主な指標は次のようなものです。

  1. 社長平均年齢・・・59歳7ヶ月(過去最高)
  2. 社長交代率・・・2.47%(過去最低)

 当社が創業した平成15年においては、社長平均年齢は58歳2ヶ月、社長交代率は3.54%でしたので、当時に比較すると社長平均年齢は1歳5ヶ月上昇し、社長交代率が1.07%減少しています。このデータは何を示しているかと考えると、端的に「社長がなかなか引退できない傾向が更に強まっている」ということかと思います。

 また、2月2日付日本経済新聞の事業承継に関する記事によれば、自分の代で廃業したいと考えている50代、60代の経営者は2割を超え、その4割近くが「事業を引き継ぐ適当な人がいないため」と回答しています。

 これを単純に考えれば、「50代、60代の社長が経営者を務める会社の約8%は、事業を引き継ぐ適当な人がいないため、将来廃業する予定である」ということになり、廃業率が開業率を上回る現在の状況下では、今後も会社数は益々減少していくものを考えられます。

 実務で事業承継に関わっている者からみますと、この記事にある「事業を引き継ぐ適当な人がいない」とは、親族や役員、従業員などで事業を引き継ぐ意思のある人がいないということだけではなく、むしろ候補者はいるものの昨今の厳しい競争環境下では経営者としての資質に不安があったり、先行きの不安感、不透明感からそういった候補者に承継してもらうのは酷だと考える経営者が多いように思います。また、そうかといって「廃業」を選択した場合、従業員の雇用を確保できないというジレンマの間で経営者は本当に真剣に悩み、結果として引退時期がどんどん延びていくという流れになっています。

 社長平均年齢や交代率の数値の裏には、従業員や取引先、協力業者のために会社を継続しなければならないという責任のもとで経営者様が大変苦悩されていることを少しでも感じて頂ければ幸いです。


株式会社 さくら総合M&Aセンター 小野
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